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【9月10日セミナー】「風の人と考えるローカルのこれから。ミディアム・スローな美濃加茂暮らし」開催レポート

【9月10日セミナー】「風の人と考えるローカルのこれから。ミディアム・スローな美濃加茂暮らし」開催レポート

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岐阜で活動する人、岐阜で暮らす人を毎回ゲストにむかえてこれからの暮らしをイメージしたり、おもしろい人や地域とつながるイベント「清流の国ぎふ暮らしセミナー」。ほぼ毎月、東京、関西(京都・大阪)、名古屋で開催しています。
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9月10日に、清流の国ぎふ暮らしセミナー(名古屋会場)「風の人と考えるローカルのこれから。ミディアム・スローな美濃加茂暮らし」が、大垣共立銀行OKB Harmony Plaza名駅で開催されました。

まちづくりのシーンで数年前から耳にする「風の人」という言葉。
その土地に根付いて暮らす人と対比され、外の視点からまちづくりに関わっていく存在として用いられています。

IターンやUターンしてまちづくりに関わる人によく出会うのは、地域にずっと暮らす人では気づかないその土地の魅力に気づく”外の視点”を持っているからではないでしょうか。

今回のセミナーでは、ゲストには「風の人」として岐阜県美濃加茂市まちづくりコーディネーターをつとめる加藤慎康さん、ファシリテーターには大ナゴヤ大学3代目の学長を務める山田卓哉さんを迎え、美濃加茂のまちづくりの様子や「外の視点」からの地域への関わり方について、参加者のみなさんと考えていきました。

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ゲスト:加藤慎康(かとうしんやす) 
大ナゴヤ大学初代学長/美濃加茂市まちづくりコーディネーター
成城大学経済学部卒業後、リンナイ株式会社に入社。2009年まちをキャンパスに見立て、誰もが学べる「大ナゴヤ大学」を開校。2013年「名古屋テレビ塔株式会社」入社。100m道路を活用した社会実験を行う。奈良にて農業を学ぶ傍ら、中山間地の課題を学ぶ。2016年より美濃加茂市に移住。
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美濃加茂市は、南部に人口が集中し、北部は中山間地域。高速道路を使えば名古屋から40分とアクセスも良く、また外国人が人口の8%〜9%を占めている特徴を持った街でもあります。

まちづくりコーディネーターとして、地域と行政と様々なまちづくり活動を行う加藤さんが普段大事にしているのは「これからは変化して行きそうなことを、つなぎ合わせること」だそう。
加藤さんはその例として、外国人が多く住んでいるという美濃加茂市の特徴を挙げながらこう話します。

加藤さん:「外国人の方の中には、自立していこうと頑張る方、過疎地では自治会や消防団にも入っている人もいます。

もっとチャレンジができる環境をつくりたくて、レストランをやりたいというチームと一緒に活動したり、名古屋でメディアを運営している会社と一緒に美濃加茂駅近くの空きビルを使って新しいチャレンジの場を作ったりしています。」


 

ファシリテーターの山田さんからは、「風の人ではできないなと思うことや、失敗したこと、できなかったことなどはありますか?」という問いが投げかけられました。

加藤さん:「まずライトなことから言うと、玄関の野菜。近所の人が玄関に野菜を置いてくださることがあるんですが、家に帰ってないことがあるので野菜が預かれないことがあって『せっかく置いていったのに』とご迷惑をおかけしたこともありました。

もう1つ、これは失敗ではないですが、大ナゴヤ大学をやっていた時に人口が数十人しかいないっていうエリアに入ったことがありました。
自分たちはその地域の課題を改善することを考えていましたが、地域の人からは『地域でこういう暮らしが営まれていることを知っておいてくれ』と言われて。
成果を上げることが全てではなくて、ただ知ってもらえるだけで良い、と考える人もいるということを知りました。」

それぞれにできること・できないことがあるだけでなく、考え方の違いも存在するようです。

 

トーク終了後、参加者の方からは多くの質問や感想がありました。一部を抜粋してお伝えします。

「風の人だからできた」と思うことは何がありますか?

加藤さん:「僕はもともと営業をしていたんですけど、信条にしているのが「ペテン師が天使になる」ということです。色々な地域を見ているからまちづくりに関しての様々な手法を知っているので、地域の人に「これやりましょう、ハッピーになりますよ」って伝えて、やれる人・実際にやっている人を連れて来ます。みんな最初はそれに騙されてやるんですけど、やってるうちにハッピーになる。それを地域の人が誇りに思って、次は僕らが発信して新たなファンが生まれます。

今後のもくろみは?また、ローカルのこれからについてどう考えていますか?

加藤さん:「美濃加茂市では「ミングル」という外国人がチャレンジする場が生まれたんですが、このクラウドファンディングで集まった317万円は、半分くらい東京からです。ちょっと面白そうだからってお金を入れてくれる人がいるんです。
「ミングル」のDIYも、一生懸命やっていると町の人が見てるんですよね。そうすると、空きビルを貸すよって話が出たり、トイレを借りに行って迷惑をいっぱいかけたところが応援してくれたりします。
ここから次にもう一歩奥に行って、いずれ自分たちができるツーリズムを回していけるようにしようとしてます。「自立できるローカル」を作るために、僕は動き回りたいですね。」

「風の人」という視点でまちへの関わり方を考えたこのイベント。
トーク終了後も、会場では参加者とゲストの交流などが見られました。

「清流の国ぎふ暮らしセミナー」は、今後も名古屋・東京・京都・大阪で順次開催されていきますので、ぜひご参加ください!
レポート担当:古井 千景(大学4回生/岐阜県出身)